キャビネット解説
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サイズ
一般的な表示サイズ:220リットルクラス
代表的な型番:K006等
キャビネット内容量 約222.5リットル
※吸気ダクト分約3リットルを差し引いています。
最もバランスが良いキャビネットとして、弊社では改良品を取り扱っています。
一般的な表示サイズ:150リットルクラス
代表的な型番:SP32201等
キャビネット内容量 約151.2リットル
要改良点が多いため取り扱っていません。
一般的な表示サイズ:100リットルクラス
代表的な型番:SB-07等
キャビネット内容量 約97リットル
弊社では改良品を取り扱っています。
塗装用マスキングご案内
改良を要する共通事項や粉塵対策などは、バイブルコーナーの「風をよむ」や弊社各商品で解説していますので、ここでは、各機種固有の構造を挙げたいと思います。
1) 220リットルクラス
サンドブラストでガラスアートなどを行う際は、比較的正面に向かって作業をしますので、大きなワークを扱わない限り横幅はさほど問題にならず、むしろコンパクトな物の方が重宝したりします。一方、レストアや立体的なワークを扱う場合、側方からの作業を余儀なくされることも多く、高さや奥行きよりも横幅の余裕が欲しくなります。そういう点では横幅が最も広い220リットルクラスクラスは有利と言えます。
最大の難点は、正面の窓が固定式という点で、側面の扉を開閉してのワーク出し入れの際、メディアが飛散してしまう・仕上がり具合が確認し難い・保護フィルムの貼り替えや内部清掃がし難いといった問題を抱えることになります。
弊社製品「増設用上部開口扉」により開閉できるようになりますので、快適にお使いいただけるようになりますが、手間や出費の点でお客さまのご負担が大きくなってしまいます。
2) 150リットルクラス
ホッパーの構造が悪く、吸上式の循環・直圧式の排出何れにおいてもメディアが寄らずに困惑します。
左右面に傾斜を設けて中央に集まるようにしても、ホッパーの高さがないため傾斜角が浅く、斜面に堆積しますので、「常時ハケで寄せる」といった作業が必要になります。
そこで邪魔になるのが境界にあるメッシュ、ワークが落下してメディアに混入したり、回収し難くなってしまうことを避けることが主目的で、ホッパー容量が少なく高さも無いことから、取り払って運用する方も多く、その部分もキャビネット内容量と化しますので利点と言えなくもありませんが、メディアを寄せる作業は非常に面倒なのでマイナス面の方が多いです。
直圧式を運用する際は、スタンドの設置が必須と言えます。小型キャビネットでしたら移動したり持ち上げるといったことも辛うじて出来ますが、この大きさになると本体の重量もそれなりにある上に、メディアの重量も加わりますので、容易に行うことはできません。
スタンド分の出費も考慮すると、220リットルクラスとの価格差は縮まり、メディアの寄りが悪い点を考えると、メリットはほとんど無くなってしまいます。
更に深刻なのは上部の開閉部分、小型機と比較してもサイズが大きいのにも関わらず造りは貧弱で、固定金具も華奢な物です。集塵機(集塵器)を設置すれば負圧で粉塵やメディアが漏れるリスクは減りますが、キャビネット(集塵ボックス)はより高い気密性が不可欠で、及第点に達しているとは言えません。
「趣味でちょこっと」程度でしたら何とかなっても、実用機として運用される場合には、この辺りの強化が不可欠と言え、弊社のお客さまも大型の金具を取り付けたりフレームを強化されるなど、様々な工夫をして運用している方が沢山いらっしゃいます。
上記で「改良点が多く取り扱っていません」としているのは、ホッパーの改造/スタンドの追加/開閉部分の改良などを考えると、220リットルよりも小さく価格差も無くなるこのモデルを使うメリットが無いからです。
3) 100リットルクラス
構造上の長所・短所は150リットルクラスと概ね一緒です。
しかしながら、開口部と固定パーツは150リットルクラスよりも遙かにシッカリしていて不具合はより少なく、小型サイズであるが故のメリットも多々あります。
実際にタイムレンタルや弊社スタッフが作業する際、この機種を好んで使う方も多く、小さいと言いながらもキャビネット上部がほぼ全開にできることから、使い勝手が良い一台として愛用されています。
※弊社に配備されている物は、脚部増設・下部ホッパーを改造して傾斜角を付けるなどしています。
長所・短所
私どもは「業者」として、より完成度が高い工具・安全で衛生的な機器を提供しなければなりません。従いまして、検証が不十分な物・及第点に達していない物・不具合やその可能性がある物を取り扱ったりお勧めすることはできません。そして、全ての機器が即戦力となり元が取れることを前提にしています。
取り上げた各機種については、長所・短所共に書ききれない点が沢山あります。
感じた不具合や不都合をお客さまが自ら解消され、ご自身にとって使い勝手が良い「道具」としていくのも物作りの醍醐味でもあり、サンドブラスターに限らず多くの機器や工具において、様々な工夫をしていらっしゃる方も多いと思います。
しかし、生じうるそれらのリスクを、知らずにお買い求めになるか解っていてお買い求めになるかでは大きく違い、解消するための費用・時間・やお客さまの技量の範疇に有るか否かといった判断材料は、より沢山有った方が良いと考え、幾つかのチェックポイントに絞って挙げてみました。
商品の善し悪しには必ず理屈があります。
お客さまご自身の目で見比べ、じっくりと考えていただき、最良の選択となるための参考になれば幸いです。それでもなお釈然としない・判然としない点などがありましたら、ご遠慮なくメールにてお問い合せください。有償サポートの契約をしてくださっているお客さまに差し障りがない範囲(技術的・技法的なご質問)となりますが、可能な限りお答えし、事例が多い件につきましては、折を見て掲載していきたいと考えております。
さいごに